歯が抜けてしまった経験はありますか。
大切な自分の歯が抜けてしまった時、多くの人は「もう元には戻らない」と諦めてしまうかもしれません。
しかし、抜けた歯を元の位置に戻せる可能性があることをご存知ですか。
本記事では、抜けた歯を元に戻す方法や、放置することによる危険性について解説していきます。
抜けた歯はくっつく?
歯が抜けてしまった場合、早急に歯科医院を受診することで、元の位置に戻せる可能性があります。
抜けた歯を元の位置に戻す治療法を「再植」といいます。
再植は、抜けた歯を元の歯槽骨(歯を支える骨)に再び植え戻す治療法です。
抜けた歯の保管
再植の成功率を高めるためには、抜けた歯を適切に管理することが重要です。
抜けた歯を見つけたら、まず歯根を触らないように注意しましょう。
歯根の表面には、歯を支える重要な組織である「歯根膜」が存在します。
歯根膜を傷つけないように、歯冠(歯の頭部分)を持つようにしてください。
乾燥を避ける
また、歯を乾燥させないことも重要です。
歯が乾燥すると、歯根膜がダメージを受け、再植の成功率が低下する可能性があります。
抜けた歯は、生理食塩水か牛乳に浸けて保管するか、口の中に含んでおくようにしましょう。
早めの受診
そして、何よりも大切なのは、できるだけ早く歯科医院を受診することです。
抜けた歯の再植は、時間経過とともに成功率が低下します。
そのため、抜けた歯を見つけたら、すぐに歯科医院に連絡し、診察を受けましょう。
抜けた歯を放置することの危険性
抜けた歯を放置すると、様々な悪影響が生じます。
1:歯周組織のダメージ
抜けた歯のスペースは、時間の経過とともに周りの歯が移動し、歯周組織(歯を支えている組織)がダメージを受ける可能性があります。
歯周組織がダメージを受けると、歯がグラグラと揺れ動き、最終的には抜けてしまう可能性も出てきます。
2:骨の吸収
抜けた歯のスペースには、何も支えがないため、骨が吸収されてしまうことがあります。
骨が吸収されると、歯の周りの組織が弱くなり、将来インプラントなどの治療を行う際に、骨の量が不足してしまう可能性があります。
3:噛み合わせの悪化
歯が抜けてしまうと、噛み合わせが悪くなります。
噛み合わせが悪くなると、食べ物を噛み砕けなくなり、消化不良や顎関節症などの問題を引き起こす可能性があります。
また、見た目の印象も大きく変わってしまうことがあります。
4:全身の健康への影響
噛み合わせが悪くなると、消化不良や顎関節症などの問題だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、噛み合わせが悪くなると、片側でばかり噛むようになり、顎の筋肉が疲労しやすくなります。
顎の筋肉の疲労は、肩こりや首の痛み、頭痛などの原因になることもあります。
まとめ
抜けた歯を放置すると、様々な悪影響があることが分かりました。
抜けた歯を元の位置に戻すためには、適切な処置が必要です。
抜けた歯を見つけたら、できるだけ早く歯科医院を受診し、専門医の指示に従いましょう。
再植の成功率を高めるためには、抜けた歯の適切な管理と早めの受診が大切です。